フィギュアヘッドは、帆船の船首に見られる像です。航海の安全を祈願するために天使や女神、海賊や敵を威嚇するために伝説の生き物や猛獣などをモチーフにした像が取り付けられました。
ギネスブックに登録されている世界最大の5本マストの横帆艤装船「ロイヤル・クリッパー号」の船首には、美しい女性の像が飾られています。
このフィギュアヘッドのモデルは、スター・クリッパーズ社の創業者でありオーナーでもあるマイケル・クラフト氏の一人娘、マリーです。ロイヤルクリッパーの船首を飾るこの真っ白な美しいフィギュアヘッドは、マリー自身が工房に行き、彼女の顔で型をとり、それを元に制作されたのです。
以前は、姉妹船の「スター・クリッパー号」、「スター・フライヤー号」にも5メートルの黄金の鷲のフィギュアヘッドがついていたのですが、航海中に嵐にあい、なくなってしまいました。2度ほど付け直したのですが、やはりなくなってしまったので、その後は付け直されていません。鷲は自由に空を飛び回りたかったのかもしれませんね。
ロイヤル・クリッパー号の船首を飾るフィギュアヘッド